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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科50巻3号

1996年03月発行

症例

透析患者に生じた非外傷性腎被膜下血腫

著者: 矢嶋息吹1 東登伎男1 田中貫一2

所属機関: 1門真クリニック泌尿器科 2門真クリニック外科

ページ範囲:P.223 - P.226

文献概要

 51歳,男性。5年前より糖尿病性腎症による慢性腎不全にて維持血液透析を受けていた。1995年5月28日,何の誘因もなく突然,左腰部の激痛を訴えて来院した。CT,血管撮影などにて左腎被膜下血腫と診断し,腎摘除術を行った。肉眼的,組織学的に明らかな出血点は確認出来なかった。術後,著明な高カリウム血症を伴う横紋筋融解症の合併がみられたが,通常の血液透析にて緩解した。その後,虚血性腸炎による下痢,腹痛があり,人工肛門設置術を行い軽快退院した。
 本邦での非外傷性腎被膜下血腫は1991年に41例が集計されているが,血液透析患者での報告例はなく稀なものと考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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