文献詳細
増刊号特集 前立腺疾患'96
前立腺肥大症 治療法の選択と実際・経尿道的治療
文献概要
温熱療法と高温度治療の相違について
温熱療法(hyperthermia)とはoncologyの立場から注目され,腫瘍細胞を温熱耐性を起こさずしかも正常細胞の壊死を起こさない加温範囲,すなわち42.5〜44.5℃に標的組織を加温し温熱致死効果を得ることである。一方,高温度治療(thermotherapy)とは前立腺肥大症などの良性腫瘍組織の治療法として近年開発された概念で,標的温度を45℃以上の高温度に加温し凝固壊死に導き,同時に周辺臓器を加温から保護する治療法である。熱源には電磁波によるジュール熱を用いる。周波数が100MHzより低いRF波では体内で減衰しにくく加温範囲が深いが,周波数200MHz以上のマイクロ波では減衰しやすいために加温領域は体表に密着したアプリケータの表面から0.5〜2.5cmである。以下にマイクロ波を使用した前立腺肥大症の高温度治療について述べる。
温熱療法(hyperthermia)とはoncologyの立場から注目され,腫瘍細胞を温熱耐性を起こさずしかも正常細胞の壊死を起こさない加温範囲,すなわち42.5〜44.5℃に標的組織を加温し温熱致死効果を得ることである。一方,高温度治療(thermotherapy)とは前立腺肥大症などの良性腫瘍組織の治療法として近年開発された概念で,標的温度を45℃以上の高温度に加温し凝固壊死に導き,同時に周辺臓器を加温から保護する治療法である。熱源には電磁波によるジュール熱を用いる。周波数が100MHzより低いRF波では体内で減衰しにくく加温範囲が深いが,周波数200MHz以上のマイクロ波では減衰しやすいために加温領域は体表に密着したアプリケータの表面から0.5〜2.5cmである。以下にマイクロ波を使用した前立腺肥大症の高温度治療について述べる。
掲載誌情報