icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科50巻4号

1996年03月発行

文献概要

Coffee Break

腎癌患者の遺産—生き続ける培養細胞

著者: 勝岡洋治

所属機関:

ページ範囲:P.145 - P.145

文献購入ページに移動
 組織培養から得られた知見は動的な細胞生物学という新しい学問体系を生みだし,とりわけ癌研究の領域において多大な貢献をもたらした。
 人癌細胞培養の歴史の中で,培養方法の飛躍的な進展の時期を画したものは,1952年Geyらによって子宮頸癌から得たHela細胞の樹立であった。人癌由来細胞株が半世紀にわたって死に絶えることなく連綿と植えつがれ世界中の研究室で用いられているのは驚きであり,患者にとっては負の遺産とはいえ,体の一部が培養瓶の中で生きつづけている事実に深い感動を覚える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら