文献詳細
増刊号特集 前立腺疾患'96
前立腺癌 診断のための検査と評価
文献概要
はじめに
前立腺疾患の基礎的診断法の手段は直腸診である。特に世界一の長寿国家である本邦においては,前立腺肥大症,前立腺癌の増加は著しく,泌尿器科医のみならず一般他科医においてもその手技に習熟する必要がある。
しかし現在超音波診断装置,CTおよびMRIなどの診断装置の進歩と普及率の増加,さらには診断,読影法の向上からか,受診者のみならず医師側においても直腸診を避ける傾向にある。しかし前述した診断法は,前立腺の形態,大きさ等については他覚的所見を得ることが容易ではあるものの,直腸診の特微の一つである各種前立腺疾患の"硬さ"で表現される触診上の重大な病的所見を得ることは出来ず,さらに現代の医療にて減少傾向を示している患者とのスキンシップの面からみても,本検査法は決して粗略に取り扱われるべきものではないと考えられる。
前立腺疾患の基礎的診断法の手段は直腸診である。特に世界一の長寿国家である本邦においては,前立腺肥大症,前立腺癌の増加は著しく,泌尿器科医のみならず一般他科医においてもその手技に習熟する必要がある。
しかし現在超音波診断装置,CTおよびMRIなどの診断装置の進歩と普及率の増加,さらには診断,読影法の向上からか,受診者のみならず医師側においても直腸診を避ける傾向にある。しかし前述した診断法は,前立腺の形態,大きさ等については他覚的所見を得ることが容易ではあるものの,直腸診の特微の一つである各種前立腺疾患の"硬さ"で表現される触診上の重大な病的所見を得ることは出来ず,さらに現代の医療にて減少傾向を示している患者とのスキンシップの面からみても,本検査法は決して粗略に取り扱われるべきものではないと考えられる。
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