文献詳細
増刊号特集 前立腺疾患'96
前立腺癌 治療法の選択と予後
文献概要
はじめに
前立腺癌の大部分は初回内分泌療法に反応するが,本療法に抵抗するもの,および再燃するものがみられる。これらホルモン非依存癌に対しては従来,副腎アンドロゲン除去のための副腎摘除術などの侵襲が加えられていたが,腫瘍がアンドロゲン依存性を失っているため,その意義は少ないものと思われる。そこで化学療法が期待されるが,1973年のNPCPの臨床試験では4.5%の有効率が示されたにすぎなかった1)。その後諸家により単剤および多剤併用療法が試みられてきたが,ここでは現在までに用いられてきた化学療法について治療法およびその成績について当科での経験を含めて述べることとする。
前立腺癌の大部分は初回内分泌療法に反応するが,本療法に抵抗するもの,および再燃するものがみられる。これらホルモン非依存癌に対しては従来,副腎アンドロゲン除去のための副腎摘除術などの侵襲が加えられていたが,腫瘍がアンドロゲン依存性を失っているため,その意義は少ないものと思われる。そこで化学療法が期待されるが,1973年のNPCPの臨床試験では4.5%の有効率が示されたにすぎなかった1)。その後諸家により単剤および多剤併用療法が試みられてきたが,ここでは現在までに用いられてきた化学療法について治療法およびその成績について当科での経験を含めて述べることとする。
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