icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科50巻4号

1996年03月発行

文献概要

増刊号特集 前立腺疾患'96 前立腺結石・前立腺炎

前立腺液の採取と針生検の意義

著者: 松本哲朗1

所属機関: 1九州大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.230 - P.233

文献購入ページに移動
前立腺炎について
 前立腺炎は,感染性と非感染性の病態が含まれ,感染に起因するものも一般細菌やクラミジアなどによる非特異的な炎症と結核や真菌などによる特異的な炎症がある。また,臨床病型により,急性細菌性前立腺炎,慢性細菌性前立腺炎,非細菌性前立腺炎などに分類され,炎症所見の明らかでない,前立腺症(痛)なども含まれる。このほか前立腺癌との鑑別が問題となる肉芽腫性前立腺炎がある。
 急性細菌性前立腺炎の主な起炎菌はEscherichia coliを中心とするグラム陰性菌(GNR)であり,慢性細菌性前立腺炎もGNRが主であるが,Staphylococcus epidermidisなどのグラム陽性菌(GPC)も起炎菌となる。また,複数の細菌が検出されることも多い。一般細菌が検出されず,Chlamydia trachomatis, Ureaplasma urealyticum, Trichomonas vaginalisなど尿道炎の起炎菌となる微生物についてもその病原性が議論されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら