臨床泌尿器科50巻5号

1996年04月発行

症例

横行結腸癌の精巣転移

著者： 渡邉良太¹ 諸角誠人¹ 藤目真²

所属機関： ¹越谷市立病院泌尿器科 ²順天堂大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲：P.335 - P.337

　25歳の男性。18か月前に横行結腸癌の診断で左半結腸切除術を受け，明らかな再発はなかった。無痛性右精巣腫脹を主訴に受診し，右精巣腫瘍の診断で高位精巣摘除術を施行した。病理診断は高分化型腺癌であり．横行結腸癌の精巣転移と考えられた。自験例は結腸・直腸原発の転移性陰嚢内腫瘍として本邦10例目である。