文献詳細
原著
文献概要
当科で膀胱全摘術後1年以上の経過観察を行っている33例に対して,尿路変向法を1群:尿管皮膚瘻(13例),2群:回腸導管(6例),3群:外観上ストマを有する代用膀胱(5例),4群:外観上ストマを有しない代用膀胱(9例)に分類し,生活の質に関する調査を行った。全群で食欲・睡眠・入浴の復帰率は良好であった。代用膀胱群(3・4群)に尿の漏れが多かったためか,各群問に有意な生活の質の差はみられず,与えられた尿路変向法を受容していく傾向があった。筆者らは適応を熟慮して代用膀胱を作るのが望ましいが、術後合併症を少なくすることが重要であり,それが与えられた尿路変向法への受容,ひいては満足にもつながると考えられた。
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