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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科50巻7号

1996年06月発行

画像診断

副腎腫瘍との鑑別が困難であった副腎血腫

著者: 北村寛1 三宅正文1 梅原次男1

所属機関: 1旭川赤十字病院泌尿器科

ページ範囲:P.529 - P.531

文献概要

 症例 63歳男性。
 主訴 特になし。
 既往歴 53歳時脳出血。
 家族歴 特記すべきことなし。
 現病歴 1995年4月,脳出血後遺症のリハビリテーション目的で入院中の病院で行われた腹部単純X線撮影にて,左副腎部の腫瘤を指摘された。触診上腫瘤は触れず,特記すべき症状はなかった。腹部CTにて左副腎腫瘍と診断され,同年5月15日当科に入院となった。
 入院時現症 血液一般,血液生化学,尿検査にて特記すべき異常はなく,副腎皮質および髄質ホルモンは血中,尿中ともすべて正常範囲内の値であった。またACTH-Zテストにおいても正常の反応を示した。
 手術所見 1995年6月6日,左副腎腫瘍の診断にて,経腰的アプローチにて左副腎摘除術を施行した。摘出時の血圧の変動はなく,周囲組織との癒着はなかった。摘出物は320g,80×70×65mmの暗赤色,充実性で,病理診断にて副腎血腫と診断された。過形成部および原因となる血管病変は認められなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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