文献詳細
綜説
文献概要
性分化異常をおもに分子生物学的な面から概説し,一部で行われている分子生物学的診断法を紹介した。遺伝的性に基づき性腺が分化してくる第一次性決定機構にはY染色体上にあるSRYが重要な役割を有しているが,最近SRYとは別にSF−1の役割が注目されている。性腺の性に基づき内外性器が決定する第二次性決定機構には精巣から分泌される男性ホルモンとMISが重要な役割を有しており,これらの遺伝子の塩基配列が判明し分子生物学的診断が可能になってきた。分子生物学的診断の例としてSRYを用いたXX maleの診断,PCR-SSCPを用いた精巣性女性化症の診断PCR法を用いた21—水酸化酵素欠損症の診断を紹介した。
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