文献詳細
症例
文献概要
排尿困難を主訴とした61歳女性の陰唇癒着症の1例を経験した。陰唇癒着部切離形成術後,排尿困難は消失し,最大尿流率は術前の9.2ml/秒から62.2ml/秒に改善した。術後1か月間エストロゲン剤を内服し,1年後の現在まで再癒着はない。本邦成人24例の年齢分布で,陰唇癒着症は閉経後,特に老年期で増加する傾向がみられた。高齢化社会の到来に伴って,陰唇癒着症は女性排尿障害の原因として,より注意すべき疾患になると考えられた。
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