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腎細胞癌と鑑別ができなかった浸潤性腎盂癌
著者: 玉田博志1 吉田郁彦1 佐熊勉2
所属機関: 1岩手県立中央病院泌尿器科 2岩手県立中央病院第2病理科
ページ範囲:P.707 - P.709
文献購入ページに移動主訴 右腎腫瘤精査。
既往歴 1984年慢性腎不全,1985年糖尿病(内服加療中),1987年より神経因性膀胱(自己導尿中)
現病歴 1995年12月4日大腸ポリープの加療目的で当院消化器内科入院。入院後の超音波検査で右腎に腫瘤を指摘され当科紹介となり,同年12月25日当科入院となった。
現症 理学的所見で特記すべき異常は認めなかった。
検査所見 赤血球350×104/mm3,BUN 39.2mg/dL,クレアチニン2.18 mg/dL,24時間クレアチニンクリアランス10.OmL/分,尿沈渣:白血球100/毎視野,赤血球0/毎視野,尿細胞診:陰性。
手術所見 1996年1月10日,右腎細胞癌の診断で右腎摘除術を施行した。摘出重量は373gで,肉眼的所見では腎実質内に4.4×3.2 cmの灰白色非乳頭状の腫瘍が認められた。病理診断では,移行上皮癌,grade 3,pT4,pLI,pV1であった。
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