文献詳細
手術手技 悪性腫瘍の手術・11
文献概要
陰茎癌の手術では,可能な限り立位で排尿できるように陰茎部分切除にとどめたいが,時には陰茎を全摘除して会陰部に新尿道口の造設を要する例,さらに癌が陰嚢に進行して全去勢術をしなければならない例も稀にある。全去勢術で皮膚欠損を生じることがあり,その欠損部を筋皮弁を利用して外陰部形成術により根治性を高めることができる。本稿では,陰茎部分切除術は成書に譲り,陰茎全摘除術,全去勢術と外陰部欠損を補う薄筋皮弁による形成術について述べ,併用されやすい鼠径リンパ節郭清術にも触れる。
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