icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科51巻12号

1997年11月発行

文献概要

画像診断

Retroaortic left renal veinに合併した右腎細胞癌

著者: 久保寺智1 斉藤延治1 小松秀樹1 上野精1

所属機関: 1山梨医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.970 - P.971

文献購入ページに移動
 患者 49歳,男性。
 現病歴 1996年7月15日,検診で超音波上右腎に腫瘍を指摘された。近医を受診してCT検査を施行され,右腎腫瘍と診断された。同年8月30日,精査,加療目的にて当科に入院した。
 既往歴 44歳時から高血圧を指摘されており,降圧剤を内服している。
 家族歴 特記すべきことなし。
 入院後経過 画像所見より,臨床的には右腎の腫瘤は腎細胞癌と診断した。画像診断上,遠隔転移は認めなかったことから,同年9月9日に根治的右腎摘除術を施行した。しかし,術前のCT像から腹部大動脈の背側を左腎静脈が走行していることが明らかであったため(図1,2),右腎癌に対して通常当科で行っている下大静脈を挙上し大動静脈間リンパ節を郭清する傍大動脈リンパ節郭清術は施行しなかった。病理組織学的診断は,腎細胞癌であった(pT2,pVO)。術後経過は良好で,9月30日に退院した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら