文献詳細
セミナー 臨床医のための生物統計学抄説・5
臨床試験:ランダム化とIntent to Treat
著者: 樋之津史郎1 大橋靖雄2
所属機関: 1東京大学医学部薬剤疫学教室 2東京大学医学部健康科学科疫学・生物統計学教室
ページ範囲:P.113 - P.117
文献概要
1997年は,日本の様々な領域で変革の年になると思われるが,臨床試験の分野においては「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」の改定が大きな話題であろう。GCP(Good ClinicalPractice)の存在そのものをご存じない方もおられるかと思う。現行のGCPは,厚生省薬務局審査第一課監修の小冊子1)をご参照頂きたい。この中にはヘルシンキ宣言の英文と和訳も記載されており,ご一読をすすめる。また,医薬品の臨床試験に関する基準(GCP)改定素案はインターネットで厚生省のホームページに公開(http://www.mhw.go.jp/houdou/0812/list.html)されている。
ここに記載されている一覧の中に,NO 1からNO 7に分けて参照可能になっている。治験に携わっている方なら,今回のGCPの内容の改定について知る必要があるが,GCPの扱いについて変更されることもポイントである。具体的には,現行の GCP は厚生省の局長通知であるが,改定GCPは薬事法の改正として扱われる。
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