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外傷性膀胱破裂
著者: 大竹伸明1 富澤秀人1 三木正也1
所属機関: 1佐久市立国保浅間総合病院泌尿器科
ページ範囲:P.418 - P.420
文献購入ページに移動主訴 腹痛,肉眼的血尿。
家族歴・既往歴 特記すべきことなし。
現病歴 1996年6月1日,同僚とバーベキューパーティー中に酩酊し口論となり,16時頃に腰部,腹部などを足,膝で数回にわたり蹴られた。その直後より腹痛と肉眼的血尿が出現。徐々に増強したため,同日21時頃に当院救急外来を受診し,尿道バルーン挿入後直ちに入院となった。
現症 腹部は板状硬で腹部全体に圧痛があり,腸蠕動音は微弱。Blumberg徴候(−)。両側肋骨腰椎角叩打痛著明。
検査所見 白血球22,930/mm3と著増するもC反応性蛋白(−)。そのほかLDH 553 IU,尿素窒素28.6mg/dl,クレアチニン1.40mg/dlとやや上昇。ウロガード内は鮮血尿。
入院後経過 膀胱造影所見および造影後のCTより腹腔内に尿および血液の大量貯留が予想され,緊急手術の適応と判断した。検査後23時30分に血圧が75/35mmHgと低下しショック状態となり,DOAの使用を開始した。6月2日1時より緊急手術を施行した。
術後12日目に膀胱造影施行後バルーンを抜去した。6月29日に退院し現在外来経過観察中であるが,著変を認めない。
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