文献詳細
文献概要
画像診断
特異なCT像を呈した腎オンコサイトーマ
著者: 栗崎功己12 原田勝弘1
所属機関: 1諏訪赤十字病院泌尿器科 2市立甲府病院泌尿器科
ページ範囲:P.517 - P.519
文献購入ページに移動主訴 左腎腫瘤の精査。
家族歴 特記すべきことなし。
現病歴 8年前より高血圧症で当院内科で通院治療中であった。1993年6月に行った腹部超音波検査で左腎に腫瘤を指摘されてCT, MRIを施行。左腎腫瘍を疑われて当科紹介,6月24日に入院した。
入院時現症 血液一般検査,血液生化学検査,尿検査に異常を認めなかった。
手術所見 左腎腫瘍の診断で,1993年7月9日に左腎全摘除術を施行した。割面は血性粘液様内容を含む嚢胞様腫瘍で,腎実質とは被膜で境界されており,明らかな腎実質への浸潤は認めなかった。色調は暗赤色であった。
病理診断は,大型で好酸性顆粒状の胞体を有する異型の乏しい腫瘍細胞が小腺管形成性ないし索状に増殖されており,腎オンコサイトーマと診断された。
掲載誌情報