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セミナー 臨床医のための生物統計学抄説・8
相関と回帰
著者: 樋之津史郎1 大橋靖雄2
所属機関: 1東京大学医学部薬剤疫学教室 2東京大学医学部 健康科学.看護学科 疫学・生物統計学教室
ページ範囲:P.629 - P.637
文献購入ページに移動今回は,最初から数式が出てきてしまうが,ほんの少しだけ我慢して中学校の数学程度の簡単な連立方程式を思い出していただきたい。測定されるxとyの間に
y=ax+bの関係があるとする。測定されたxとyの組が2組あったとき(xもyも同じ値ではないとする),連立方程式を解いてaとbを求めることができる。例えば,x=1のときy=3, x=2のときy=7であったとする。つまり, 3=a+b 7=2a+bという結果が得られたとする。解法はいくつかあるが,たとえば下式から上式を引くと4=aが導かれ,それを上式に代入すると3=4+bよりb=−1が導かれる。この連立方程式を解くことは,X軸とy軸によって表わされる平面上のX=1,y=3という点とx=2, y=7という点を通る直線の傾きaと切片(x=0のときのyの値)bを求めることと同じである。
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