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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科51巻9号

1997年08月発行

原著

経皮的腎瘻造設術の臨床的検討

著者: 鈴木規之12 塩見興1 浜野聡1 田中方士1 五十嵐辰男1 村上信乃1

所属機関: 1国保旭中央病院泌尿器科 2現千葉大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.639 - P.643

文献概要

 1989年1月から1996年6月にかけて経皮的腎瘻造設術を行った172例について,その目的により(1)腎後性腎不全の回避,(2)閉塞性尿路感染症のドレナージ,(3)片側の水腎症に対する腎機能の評価および保護,(4)尿管損傷による尿漏の改善,に分けて評価した。腎後性腎不全の回避のために本法が永久的な尿路変向術となった死亡例では,死亡直前まで腎機能は保たれていた。閉塞性尿路感染症のドレナージのために本法を行った症例の解熱までの平均日数は2日であった。片側の水腎症に対する腎機能の評価および保護のために本法を行った症例では,一時的に閉塞の解除を行い,腎機能の回復の有無を検査することが可能であった。尿管損傷による尿漏の改善のために本法を行った症例では,軽度の損傷ではそれのみで軽快することも多かった。本法に重篤な合併症は認めなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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