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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科52巻1号

1998年01月発行

綜説

細胞計量からみた尿路腫瘍の予後規定因子—平均核容積(MNV)の有用性

著者: 有馬公伸1

所属機関: 1三重大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.7 - P.15

文献概要

 癌患者の予後を検討する上で,病理組織像よりも分子レベルでの解析が有益である腫瘍もあるが,現実的には尿路腫瘍では病理組織像からの診断のほうがより多くの有益な情報が得られていることも確かである。本稿では,形態学からみた予後規定因子を客観的に検討するという観点から,前半で細胞計量の種々の方法論のreviewを行い,後半でstereologyの理論を応用した平均核容積(MNV)の尿路腫瘍,特に膀胱癌と前立腺癌における有用性の検討を記述した。MNVは特殊な技術や装置が不要であり,どこでも簡便かつ短時間に測定することができる尿路腫瘍の客観的な予後規定因子であり,有用なものと考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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