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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科52巻10号

1998年09月発行

文献概要

綜説

尿路結石の尿中飽和度測定

著者: 小川由英1 秦野直1

所属機関: 1琉球大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.721 - P.728

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 尿路結石が発生あるいは再発するためには,尿中の結石関連物質が一定期間過飽和になることが必要である。尿が過飽和状態でないと結石は発生しない。過飽和状態の際に,高分子の結石阻止物質の存在が重要な役割を果たす。尿の飽和度を測定するためにFinlaysonが20年前に考案したEquilプログラムが,現在でも改良されて用いられている。改良されたEquil2のプログラムにより,イオン活量積,dG(自由エネルギーの微分),SS(supersaturation ratio)などが求められる。これらは飽和度を示し,その簡易法としてMarshall-Robertsonのノモグラム,Tiseliusの指数,筆者らが考案した計算式が用いられている。尿路結石の様々な成分のうち,シユウ酸カルシウム,酸性リン酸カルシウム,水酸化アパタイト,リン酸オクタカルシウム,リン酸マグネシウムアンモニウム,尿酸,酸性尿酸ナトリウム,酸性尿酸アンモニウム,酸性尿酸カリウム,シスチンなどの尿中飽和度の測定が可能である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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