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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科52巻12号

1998年11月発行

文献概要

症例

前立腺原発悪性リンパ腫の1例

著者: 平塚裕一郎1 菅谷泰宏1 橋本紳一1 戸塚一彦1 高木省治郎2 山田茂樹3

所属機関: 1自治医科大学附属大宮医療センター泌尿器科 2自治医科大学附属大宮医療センター血液科 3自治医科大学附属大宮医療センター病理部

ページ範囲:P.949 - P.952

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 症例は58歳の男性で,右背部痛を主訴に受診した。直腸診では,超鶏卵大で表面平滑な硬い前立腺を触知した。排泄性腎盂造影では右腎は中等度の水腎,腹部CTでは前立腺は7×6cmに腫大していたが,他臓器およびリンパ節には異常所見を認めなかった。前立腺針生検では,前立腺組織の間質にリンパ球に類似した腫瘍細胞の浸潤を認めたため,開腹生検を施行した。病理診断は非ホジキンリンパ腫で,ガリウムシンチグラムでは前立腺にのみ集積を認め、骨髄穿刺では悪性リンパ腫細胞を認めなかった。以上より前立腺原発悪性リンパ腫と診断し,エピルビシンを基本とした多剤併用化学療法を行った。化学療法にて前立腺部腫瘤は著明に縮小し,3年間の外来観察では悪性リンパ腫の再発は認めていない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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