臨床泌尿器科52巻12号

1998年11月発行

症例

腎結核に伴う流注膿瘍の1例

著者： 中嶋章貴¹³ 増田裕¹ 岡野准¹ 勝岡洋治²

所属機関： ¹枚方市民病院泌尿器科 ²大阪医科大学泌尿器科 ³現　仙養会北摂病院泌尿器科

ページ範囲：P.957 - P.959

　症例は54歳の女性。発熱，右側腹部痛を主訴に来院した。内科での腹部エコー，腹部CT検査により右腎に巨大な腫瘤性病変を認め，腎腫瘍を疑われて当科を紹介された。MRI，血管造影を行ったが，確定診断は困難であった。右腎摘除術を施行し，右腎背側から多量の乳白色の膿を排出した。病理組織診断は腎結核であった。