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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科52巻13号

1998年12月発行

症例

性決定遺伝子Y(SRY)陽性,精子形成責任遺伝子(DAZ)陰性の無精子症

著者: 石津和彦1 白石晃司1 中根比呂志1 内藤克輔1 吉原剛2 二瓶文雄2

所属機関: 1山口大学医学部泌尿器科 2㈱エスアールエル遺伝子・染色体解析センター

ページ範囲:P.1037 - P.1039

文献概要

 症例は39歳男性で,2年間の不妊を主訴に当科外来を受診した。小さな精巣および左精索静脈瘤以外は外見的には正常男性で,経直腸的超音波断層法で前立腺および精嚢に異常を認めなかった。精液検査では精子を認めず,血清FSHは高値を示したが,血清LHおよびテストステロンは正常範囲内であった。染色体は45,X/46,X,+idic(Y)(q11.2)であった。PCR法にてSRYは陽性であったが,DAZは陰性であった。患者がTESE-ICSIの施行を希望したために精巣生検を施行した。生検組織像では精細管の中にはセルトリー細胞しか認められなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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