icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科52巻2号

1998年02月発行

小さな工夫

肛門閉鎖状態における経直腸的前立腺用プローブを用いた経会陰的前立腺生検

著者: 石津和彦1 内藤克輔1

所属機関: 1山口大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.167 - P.167

文献概要

 前立腺生検は,一般的に経直腸的超音波断層法または直腸診ガイド下に,経直腸的または経会陰的に穿刺し施行する。しかし,直腸癌根治術後に肛門を閉鎖された状態では,経直腸的超音波断層法および直腸診による穿刺ガイド下の前立腺生検は不可能である。筆者らは,PSA高値のために前立腺癌が疑われた肛門閉鎖状態の患者に対しては,経直腸的前立腺用プローブを用いた超音波ガイドにより経会陰的に前立腺生検を行っている。
 本法では,プローブはアロカ社製の経直腸的穿刺用電子コンベックス探触子(UST−665P—5)を,接続超音波装置は同社のSSD−650CLを用いている。本プローブはEnd Fire方式で,周波数は5MHz,視野角は90°,曲率半径は9mmである1)。生検針は長さ20cmの18G針をバード社製自動生検装置(バイオプティガン)に装着して用いる。経会陰的ルートは経直腸的ルートに比較して刺入部から生検部までの距離が長くなるため,生検針は20cmの長さのものが適する。前立腺生検は仙骨硬膜外麻酔下に患者を截石位として行う。陰嚢をテープにて前方に固定した後に会陰部をイソジンにて十分に消毒する。プローブを会陰部に押し当てて前立腺を描出し(図1),生検針を穿刺ラインに沿って経会陰的に進め,前立腺生検を施行している(図2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら