文献詳細
増刊号特集 膀胱全摘除術と尿路変向術のすべて
Ⅵ 術後管理と合併症対策 3.術中合併症とその対策
文献概要
はじめに
膀胱全摘除術に際しては,できるだけ出血量を少なく,また手術時間を短縮する工夫が重要である。このことが,引き続いて行われる尿路変向術(最近は自然排尿型代用膀胱作製術が多くなった)を容易にするだけではなく,術後合併症を少なくし,術後の回復を早めることになり,また結果的に手術時間の短縮につながる。
術中の出血量に関しては,ほとんどが膀胱全摘除術に由来するものであり,代用膀胱作製に関する出血は少ない1)。膀胱全摘除術における総出血量は術者の技量に深く関係するが,一般的には1,000〜2,000mlであると考えられる1)。筆者らは,術中の出血量が1,000mlを越えれば普通の技量であり,500〜1,000mlが上級の技量,500ml以下であれば相当技量が上であると考え,それを達成すべく術式の改良を加えてきた2)。誰にでもできる簡単な手術手技,すなわち血管損傷を防ぐための血管処理を行えば,手術視野がわかりやすくなり,手術操作が簡単となる。
膀胱全摘除術に際しては,できるだけ出血量を少なく,また手術時間を短縮する工夫が重要である。このことが,引き続いて行われる尿路変向術(最近は自然排尿型代用膀胱作製術が多くなった)を容易にするだけではなく,術後合併症を少なくし,術後の回復を早めることになり,また結果的に手術時間の短縮につながる。
術中の出血量に関しては,ほとんどが膀胱全摘除術に由来するものであり,代用膀胱作製に関する出血は少ない1)。膀胱全摘除術における総出血量は術者の技量に深く関係するが,一般的には1,000〜2,000mlであると考えられる1)。筆者らは,術中の出血量が1,000mlを越えれば普通の技量であり,500〜1,000mlが上級の技量,500ml以下であれば相当技量が上であると考え,それを達成すべく術式の改良を加えてきた2)。誰にでもできる簡単な手術手技,すなわち血管損傷を防ぐための血管処理を行えば,手術視野がわかりやすくなり,手術操作が簡単となる。
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