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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科52巻5号

1998年04月発行

原著

腎細胞癌脳転移の臨床的検討—治療成績と脳転移のリスクファクターについて

著者: 鈴木康之14 大西哲郎2 大石幸彦2 鈴木正泰2 小針俊彦2 簗田周一2 吉野恭正2 高坂哲2 赤澤宏平3

所属機関: 1星総合病院泌尿器科 2東京慈恵会医科大学泌尿器科 3九州大学医学部附属病院医療情報部 4現 東京慈恵会医科大学第三病院泌尿器科

ページ範囲:P.301 - P.306

文献概要

 過去36年間に治療した腎細胞癌663例中,脳転移を認めた48例(7.2%)を対象に腎細胞癌脳転移巣の治療成績を検討した。また,脳転移のリスクファクターを明らかにするため.治療経過中に脳転移を来した33例と来さなかった615例を比較した。治療成績は,手術療法が施行できた症例の予後は化学療法施行症例よりも良好であった。また,放射線治療は日常生活動作を改善した。リスクファクターでは年齢,性別で差を認めなかったが,High grade,High stage,サイトカイン使用例に有意に脳転移が多かった。よってこれらの症例では,脳転移早期発見のために定期的な脳MRI検査が必要と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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