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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科52巻6号

1998年05月発行

文献概要

原著

Hautmann回腸膀胱の術後成績と排尿状態の検討

著者: 早川邦弘1 大木隆弘1 青柳貞一郎1 大橋正和1 石川博通1 畠亮1

所属機関: 1東京歯科大学市川総合病院泌尿器科

ページ範囲:P.405 - P.409

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 当院で施行した半年以上を経過した膀胱全摘後のHautmann回腸膀胱の症例に対し,術後経過,合併症,および排尿状態を検討した。術後経過は大きな合併症はなく,安定していた。昼間の尿禁制は全例で得ることができ,1例のみで夜間の軽度尿失禁を認めた。半年を経過した時点での尿流動態検査では144±49秒と軽度の排尿の遷延を認めた他は,最大尿流量14.8±8.7ml/s,残尿26±37mlとほぼ満足できる結果であった。半年の経過で,上部尿路は全例に水腎症などの異常を認めなかった。多量の残尿が存在した症例は尿道吻合部の狭窄を認め,内視鏡的尿道切開にて速やかに排尿状態の改善を得た。Hautmann回腸膀胱は合併症も少なく,良好な結果を得られる術式と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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