文献詳細
文献概要
画像診断
多房性嚢胞状腎細胞癌の1例
著者: 川島淳1 池本庸1 大石幸彦1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学泌尿器科
ページ範囲:P.440 - P.442
文献購入ページに移動主訴 健診にて右腎の嚢胞状腫瘤を指摘され,精査目的に受診した。
家族歴・既往歴 特記すべきことなし。
合併症 子宮筋腫あり,婦人科に通院中。
現病歴 健診の腹部エコーで右腎の嚢胞状腫瘤を指摘され,1995年12月6日に当院を受診した。翌年1月9日,右腎の嚢胞状腫瘤の精査のため当科に入院となる。
入院時現症 体格は中等度で,顔色良好。表在リンパ節を触知せず。胸腹部に異常は認めなかった。
入院時検査所見 尿沈渣にて赤血球50〜99/強視野,白血球5〜9/強視野。末梢血一般検査にて白血球12,700/mlと高値を示す。血液生化学検査には異常を認めなかった。
手術所見 1996年!月22日,多房性嚢胞状腎癌の診断にて手術を施行した。経腰的に右腎上極に到達し,腫瘤の一部の迅速病理で腎細胞癌の回答を得たため,根治的右腎摘出術およびリンパ節郭清術を行った。
掲載誌情報