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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科52巻7号

1998年06月発行

特集 泌尿器科領域における分子生物学の臨床応用:治療編

膀胱癌の遺伝子治療

著者: 鈴木聡1 木村剛2 島田隆1

所属機関: 1日本医科大学第2生化 2日本医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.461 - P.464

文献概要

 癌に対する遺伝子治療の基礎・臨床研究が進められている。筆者らはラットBBN誘発膀胱癌モデルを用い,アデノウイルスベクターを用いた遺伝子治療実験を行った。ベクターを膀胱内注入すると,腫瘍組織へのpreferentialな遺伝子導入が認められた。さらに,代表的な自殺遺伝子であるHSV-tkとganciclovir(GCV)を用いた遺伝子治療実験では,著明な抗腫瘍効果が認められた。この治療法は膀胱癌の特徴を生かした治療法であり,臨床に非常に近い腫瘍モデルである。in vivo遺伝子導入によって治療効果が認められた意義は,膀胱癌の遺伝子治療を考える上で非常に重要であると考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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