icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科52巻7号

1998年06月発行

特集 泌尿器科領域における分子生物学の臨床応用:治療編

腎細胞癌の遺伝子治療

著者: 笠岡良信1 中本貴久1 碓井亞1

所属機関: 1広島大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.473 - P.480

文献概要

 遺伝子治療とは,疾患の原因となっている遺伝子異常を修復し疾患を根本から治癒に導く治療法である。最近,癌が遺伝子の異常に基づく遺伝子疾患であることが明らかになり,癌に対する遺伝子治療が試みられている。米国では腎細胞癌に対する遺伝子治療の臨床試験が開始されたが,遺伝子を導入し修復するための技術的問題や真に修正すべき遺伝子異常が解明されておらず,満足すべき成果は得られていない。癌に対する遺伝子治療は始まったばかりであり,今後は標的細胞で目的とした遺伝子が修復可能となるような遺伝子導入法やプロモーターの開発といった基盤研究のほか,この治療法が何らかの劇的な発見により,標準的で決定的な治療法となることを期待している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら