文献詳細
手術手技 小児泌尿器科手術・6
文献概要
内視鏡的逆流防止術に最初に使われたのはテフロンペーストで,多数の小児例で良好な成績が報告されたが,その後の検討でテフロン粒子が所属リンパ節から肺や脳に移行し,肉芽腫を形成する危険性が指摘されている。コラーゲンによる逆流防止術の経験も積み重ねられてきており,今までのところ副作用はないが,時間とともに吸収され逆流防止効果が持続しない点が問題としてあげられている。その他にも種々の注入材料が開発されているが,まだ理想的なものは見つかっておらず,切開手術に取って代わるものではないが,小児の膀胱尿管逆流症の治療における1つの選択肢といえる。
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