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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科52巻8号

1998年07月発行

原著

尿失禁根治術Raz法の経験

著者: 兼松明弘13 井上貴博1 橋村孝幸1 日裏勝2

所属機関: 1国立姫路病院泌尿器科 2日本赤十字社和歌山医療センター泌尿器科 3兵庫県立こども病院泌尿器科

ページ範囲:P.573 - P.576

文献概要

 8例の女性腹圧性尿失禁患者に対してRaz法による尿失禁根治術を施行し,全例に良好な短期的尿禁制を得た。当初は"Campbell’s Urology"の記載に従って開始したが,現在では牽引糸をもっぱら腔前壁逆U字型切開内側の恥骨頸部筋膜のみにかけている。これのみでも非常に強靭な抗張力があり,同時にスリング手術と同様の効果を得ることが可能であり,タイプ3尿失禁例1例でも手術は成功した。この手技の変遷に伴って術後残尿期間の延長が認められたため,当初は内視鏡ガイドのみで決定していた吊り上げ強度を膣内診を併用して意識的に緩めることで術後残尿期間の短縮が可能であった。2例は膀胱瘤を合併しており,四点支持法を施行した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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