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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科52巻8号

1998年07月発行

小さな工夫

恥骨後式前立腺全摘除術の尿道膀胱吻合時における簡便な運針法

著者: 三股浩光1 野村芳雄1

所属機関: 1大分医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.621 - P.621

文献概要

 恥骨後式前立腺全摘除術を行う際,手技上なお問題とされているものに尿道膀胱吻合がある。特に尿道断端6時の部位は運針が困難であり,施設によっては5時と7時の部位で済ます場合もある。筆者らは尿道断端6時の部位を容易に運針できる方法を考案し,初心者でも確実に行える方法であるので報告する。
 太めのネラトンカテーテル(No.15程度)を尿道内に挿人し,カテーテル先端をペアン鉗子で把持固定しておく(図)。2-0catgut(25mm)の針先から約2/3の部位を持針器で持ち,尿道後面の厚い結合組織を含めるように運針し,ネラトンの内腔まで刺入する。刺入する際は,外尿道口部でネラトンを軽く牽引しておいたほうが運針しやすい。針で尿道を傷つけないように注意し,ペアン鉗子をゆっくりと引いていくとネラトンに刺入したcatgutの針も一緒に抜けてくる。なお本法は,尿道断端6時以外の部位でも容易に行える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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