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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科53巻11号

1999年10月発行

綜説

前立腺全摘除術—現時点での問題点と今後の展望

著者: 鳶巣賢一1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院泌尿器科

ページ範囲:P.843 - P.851

文献概要

 前立腺全摘除術は限局性前立腺癌のみならず,ホルモン療法や放射線治療との併用療法の一環として局所浸潤癌症例にも実施される。前者に対しては,無治療観察のみ(watchful waiting),放射線治療,間欠的ホルモン療法などと競合し,治療方針決定上の問題となる。後者に対しては,放射線治療+ホルモン療法などの選択肢と競合する。いずれにしても,患者の年齢と健康状態(期待余命),本人の希望をよく考慮して決定するべきである。前立腺全摘除術は今後も十分に考慮に値する選択肢であるが,術後のQOLを損なうことがないように合併症を予防する操作の確立,習得,普及が必須の課題である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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