icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科53巻12号

1999年11月発行

原著

超音波パルスドップラー法によるシャント血流測定

著者: 吉川和暁1 北川柾彦1 菱本康之2 米山高広2 澤田善章2 鈴木唯司2

所属機関: 1鷹揚郷腎研究所青森病院 2弘前大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.993 - P.998

文献概要

 シャント血流の測定において,超音波パルスドップラー法は非侵襲的かつ簡便なものとして重要である。筆者らは,シャント側上腕動脈において超音波パルスドップラー法を用いてシャントの血流量と抵抗指数を測定し,この2つのパラメーターの解析からシャント血流に影響を与える因子を検討し,狭窄と体液量であることを推察した。さらに,シャント静脈に狭窄・閉塞を有する血流不艮症例に対し経皮的血管拡張術(以下,PTA)を施行し,血流量と抵抗指数が改善したが,それは狭窄部が解除された結果シャント血流に対する抵抗が減弱し,動脈から供給される血流が多くなったことによる。狭窄部を拡張しても,そこを流れる血流量が少ない症例では,適切なドライウエイトを設定をすることで血流が増加し,これが狭窄予防,さらには再度のPTAを回避できる可能性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら