臨床泌尿器科53巻13号

1999年12月発行

症例

膀胱内に突出した前立腺上皮性ポリープ

著者： 大木隆弘¹ 松本真由子¹ 矢内原仁¹ 村井勝¹

所属機関： ¹慶應義塾大学医学部泌尿器科

ページ範囲：P.1085 - P.1087

文献概要

　症例は51歳，男性。主訴は肉眼的血尿と排尿困難であった。超音波検査にて膀胱頸部に隆起性病変を認め，膀胱腫瘍を疑われて当院に紹介された。膀胱尿道鏡検査にて，前立腺部尿道の精阜左側から発生した有茎性ポリープ状腫瘤が2つ確認され，そのうちの1つが膀胱内に突出していることが判明した。腫瘍は経尿道的に切除され，その上皮はPSA，PAP染色にて陽性であり，前立腺上皮性ポリープと診断された。