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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科53巻2号

1999年02月発行

症例

顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)産生膀胱腫瘍の1例

著者: 藤沢真1 川上憲裕1 谷口成美2 橋本博2

所属機関: 1深川市立総合病院泌尿器科 2旭川医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.164 - P.166

文献概要

 78歳,女性。肉眼的血尿を主訴に受診した。膀胱右側壁に4cm大,頂部に2cm大の浸潤性腫瘍をそれぞれ認めた。入院時の末梢白血球数は45,000/mm3であった。脳梗塞の既往を有し,ねたきりの状態で痴呆症もあるため姑息的にTUR-Btのみを行った。TUR-Btの翌日の白血球数は18,900/mm3と一時的に下降したが,以後は徐々に上昇した。全身状態も悪化して,TUR-Btの2か月後に癌性悪液質のため死亡した。血清G-CSF濃度は138pg/mlと高値を示し,G-CSF特異抗体を用いた免疫染色で腫瘍に陽性所見を得たため,本邦17例目の願粒球コロニー刺激因子(G-CSF)産生膀胱腫瘍と診断した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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