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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科53巻2号

1999年02月発行

小さな工夫

前立腺組織内レーザー凝固法における経会陰的前立腺ブロック

著者: 矢島通孝1 岩本晃明1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.184 - P.185

文献概要

 近年,前立腺肥大症に対する低侵襲治療として,経尿道的前立腺高温度治療,経尿道的レーザー前立腺切除術,永久留置型尿道ステント,経尿道的前立腺電気蒸散術などが登場してきた。また,社会的あるいは医療経済的な面から,入院期間の短縮あるいは外来での日帰り手術が奨励されるようになってきた.実際,1998年4月より,経尿道的レーザー前立腺切除術を日帰りで行った場合には保険点数1,000点が加算できることとなった。最近の低侵襲治療法を使用すれば,前立腺肥大症に対する日帰り手術は十分に可能である。しかし,病院内での他の部署との連携,特に麻酔の問題で日帰り手術を断念している施設も多いかと思う。最近筆者らは,前立腺肥大症に対する前立腺組織内レーザー凝固法を,麻酔法として経会陰的前立腺ブロックを使用して1,2),外来での日帰り手術として行っているので紹介する。
 前立腺組織内レーザー凝固法には,米国インディゴ・メディカル社により開発されたIndigo半導体レーザー手術装置(ジョンソン・エンド・ジョンソンメディカル株式会社)を使用している。これは,ディフューザーチップファイバーを膀胱鏡を用いて鏡視下に前立腺内に刺入し,組織を85℃で3分間加熱する装置である。前立腺の体積により異なるが,加熱回数は2〜6回であり,手術時間は30分以内である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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