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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科53巻4号

1999年03月発行

文献概要

増刊号特集 泌尿器科画像診断 Ⅰ.画像診断の基礎知識

造影剤の種類と副作用

著者: 久保田洋子1

所属機関: 1山形大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.38 - P.42

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1 X線造影剤の種類
 今日,X線診断に使用されている主要な造影剤を図1に示す。本稿では,泌尿器科領域で頻用される水溶性ヨード造影剤につき解説する。
 現在市販されている水溶性ヨード造影剤(以下,造影剤)はすべてベンゼン環の六画のうち3か所にヨード原子を結合させ,残る3か所に側鎖を導入し,トリヨードベンゼンの性質を多様に変化させたものである(図2)。1分子中のヨード含有量を高める目的で,トリヨードベンゼン環を2個連結させたものをダイマーと呼び,1個からなるものをモノマーと呼んでいる(図2)。イオン性造影剤は,ヨード原子以外の一部位に酸基であるカルボキシル基を結合させたもので,アルカリ性溶液中でイオン化して溶解しやすい。非イオン性造影剤はカルボキシル基の替わりに水酸基を多く含む側鎖を結合させ,これらによりイオン化することなく水溶性としたものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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