文献詳細
増刊号特集 泌尿器科画像診断
Ⅲ.疾患別画像診断 1.腫瘍 (1)腎腫瘍
文献概要
1 はじめに
腎血管筋脂肪腫は良性の腎腫瘍であり,腎腫瘤性病変の約3%を占める。他臓器精査中に偶然発見されるか,腹部腫瘤あるいは腫瘍内出血に伴う突然の疼痛や血圧低下などを契機として発見されることもある。結節性硬化症に合併することも知られている。
腫瘍中の脂肪成分はCT,MRI,USでいずれも特徴的な所見を呈するため術前診断が可能となり,保存的に経過観察可能な疾患である。手術適応としては有症状例,腫瘍径4cm以上の例とされるが,選択的腎動脈塞栓術,腎部分切除術といった腎保存的治療が望まれる。また,経過観察の場合は1年に1回,CTあるいはUSにより腫瘍の増大の有無を確認することが推奨される1)。
腎血管筋脂肪腫は良性の腎腫瘍であり,腎腫瘤性病変の約3%を占める。他臓器精査中に偶然発見されるか,腹部腫瘤あるいは腫瘍内出血に伴う突然の疼痛や血圧低下などを契機として発見されることもある。結節性硬化症に合併することも知られている。
腫瘍中の脂肪成分はCT,MRI,USでいずれも特徴的な所見を呈するため術前診断が可能となり,保存的に経過観察可能な疾患である。手術適応としては有症状例,腫瘍径4cm以上の例とされるが,選択的腎動脈塞栓術,腎部分切除術といった腎保存的治療が望まれる。また,経過観察の場合は1年に1回,CTあるいはUSにより腫瘍の増大の有無を確認することが推奨される1)。
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