icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科53巻6号

1999年05月発行

小さな工夫

前立腺全摘除術後バルーンカテーテルが抜けないときのスタイレットを用いた抜去法

著者: 大澤秀一1 西村泰司1

所属機関: 1日本医科大学附属千葉北総病院泌尿器科

ページ範囲:P.458 - P.458

文献概要

 前立腺全摘除術において,膀胱・尿道吻合に先だって膀胱頸部の縫縮が行われるが,縫縮の程度は術者によって異なる。術後の尿失禁の有無は,尿道や外尿道括約筋を術中に損傷しないことや外尿道括約筋の発達の程度によることが大きいが,膀胱頸部を尿道の太さ程度に縫縮することも,尿失禁の防止に役立つとの意見もある。
 筆者らは,膀胱頸部を内径7mm程度に縫縮し,術後18日目に20Fヘマチュリアバルーンカテーテルの抜去を試みたがカテーテルは微動だにしなかった症例を経験した。針糸をカテーテルにかけてしまったかと思うほどで,用手的に15分間持続牽引したが抜去できず,創部ドレーンの穴に組織が食い込んでドレーンを抜去できなかった際に500gの牽引(1時間程度)で抜去できた過去の記憶に基づき同方法も試みたが不成功であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら