文献詳細
綜説
文献概要
勃起障害の治療は,患者の病態に応じて心理・精神療法,薬物治療,機械的素材に頼る方法,観血的方法が用いられる。これらの方法はいずれも優れた治療法であるが,それぞれの持つ短所ゆえに多くの患者を躊躇させていた。クエン酸シルデナフィルのような経口投与による有効な治療法の出現は,これらの患者が治療を受けようとする動機を高めることになると考えるが,病因にしたがった治療法の適応と,治療のリスクを念頭に置いた治療の選択が以前にも増して要求される。治療の急速な進歩は,一方では夫婦間の性とそれを取り巻く社会に波紋をもたらす可能性があり,広い範囲の医療従事者との連携による治療への取り組みも必要となるものと思われる。
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