文献詳細
症例
文献概要
82歳,女性。頻尿,排尿時痛を主訴に来院した。膀胱前壁から頂部にかけて5cm大の腫瘍のため,膀胱全摘除術,無カテーテル法による両側尿管皮膚瘻造設術を施行した。術前の末梢血白血球数は20,200/mm3,血清G-CSF濃度は185pg/mlと上昇していたが,膀胱全摘除術後一時正常化した。しかし,術後3か月目に骨盤内に再発し,腫瘍の摘除を行ったが完全除去は不可能であった。患者は初診時より8か月で癌による悪液質にて死亡した。本症例は本邦20例目のG-CSF産生膀胱癌と思われた。
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