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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科54巻10号

2000年09月発行

症例

化学療法後に左腎尿管全摘術,下行結腸合併切除を施行した浸潤性左尿管癌

著者: 佐々木裕1 森川弘史1 佐藤俊和1 北原研1 小松秀樹1 山下共行2

所属機関: 1虎の門病院泌尿器科 2諏訪中央病院内科

ページ範囲:P.787 - P.790

文献概要

 症例は49歳の男性。肉眼的血尿を認めたため諏訪中央病院を紹介され受診した。CTで左後腹膜腫瘍を認めた。治療方針決定のため,開放腫瘍生検を施行したところ,病理学的に移行上皮癌,grade3と診断された。手術による根治は不可能と考え,M-VAC変法を施行した。3週間を1コースとして,第1日目にメソトレキセート(30mg/m2),第2日目にビンブラスチン(3mg/m2),アドリアマイシン(30mg/m2),シスプラチン(70mg/m2)を計4コース点滴静注した。腫瘍は著明に縮小しPRと判定された。手術可能と考えられたので,腎尿管全摘術および下行結腸合併切除を施行した。病理組織学的検索では,腫瘍周囲の脂肪織内に一部移行上皮癌の残存を認めたが,術後13か月の現在,再発,転移は認められていない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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