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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科54巻12号

2000年11月発行

綜説

JCウイルスの特徴とその感染様式—尿中JCウイルス亜型分類と人種との関連について

著者: 北村唯一1 杉本智恵2 余郷嘉明2

所属機関: 1東京大学医学部泌尿器科学教室 2東京大学医科学研究所ウイルス感染研究部

ページ範囲:P.905 - P.914

文献概要

 東大医科研の余郷嘉明グループと共同して,永年にわたり尿検体を採取し,尿中JCV亜型を調査してきた。その結果,おおよそのJCV世界地図はでき上がった。尿中JCVはHTLV1などの血液中に検出されるウイルスとは違い,検体が尿なので採取が容易であり,しかも非常に陽性率が高く病原性がないことから,HTLV1などよりも人種の移動の推定に適していると考えられる。残念ながら,JCVの病原性についてはPML以外には見出せなかったが,人種移動の推定の方向でJCVの活用範囲は広いと考えられ,今後,世界地図の完成を目指して努力したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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