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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科54巻12号

2000年11月発行

ディベート 超音波ガイド下前立腺生検術

前立腺生検は果たして6針で十分か—6針で十分という立場から

著者: 長谷川友紀1

所属機関: 1東邦大学医学部公衆衛生学

ページ範囲:P.963 - P.969

文献概要

 前立腺癌の超音波ガイド下生検では,針数増大とともに診断率増加が期待される。診断技術の評価は,直接的には死亡率減少を検証することによってなされる。早期の前立腺癌,病理学的gradeの低い前立腺癌では,特定の治療方法がほかに比較して有効であるとのコンセンサスは得られていない。針数増大によりもたらされる診断率増加が,患者の生存予後改善に寄与するか否かは明らかにされていない。被験者全員に7針以上を行うべきであるという十分な根拠は存在しない。今後優先して明らかにすべき課題としては,(1)前立腺癌の病期,組織形,患者属性に応じた治療方法の明確化,(2)針生検の適応の明確化と6針で陰性の場合のフォローアップのルールづくりである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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