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綜説
文献概要
大静脈内に腫瘍血栓を伴った腎細胞癌などの泌尿器科悪性腫瘍の手術は,侵襲の大きな手術であるが適応症例には長期生存の可能性もあり,積極的に考慮すべき治療法と考える。手術に際しては,十分な解剖学的な知識と肝臓外科医,心臓外科医,麻酔科医との術前からの密接な意志の疎通が不可欠である。特に,腫瘍血栓のレベルを術前に正確に診断し,十分な準備の上で手術に臨むことが重要である。本稿では,大静脈腫瘍血栓に対する手術の解剖学的ならびに技術的な注意点を提示した。
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