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増刊号特集 泌尿器科外来診療—私はこうしている Ⅲ.外来処置の実際
経直腸的超音波断層ガイド下前立腺生検術
著者: 頴川晋1
所属機関: 1北里大学医学部泌尿器科
ページ範囲:P.131 - P.134
文献購入ページに移動経直腸的超音波断層法は,1971年,渡辺ら1)により初めて前立腺診断に応用されて以来,多くの検討や改良がなされ,今日では泌尿器科の日常診療に欠かすことのできない検査法の1つになった。前立腺内病変のechogenicityは正常部peripheral zone(PZ)のechogenicityとの対比により,通常,次の3種類に大別される。第1はよりechogenicでhyperechoicあるいはechodenseと称され,gray scaleの超音波画像の上では灰白色ないし白色調に描出されるもの,第2は正常部PZに比べてechogenicでなくhypoechoicあるいはechopenicと呼ばれ,典型的には暗黒色ないし黒色調に描出されるもの,第3は,超音波上,正常部PZと区別がっかずisoechoicと呼ばれるものの3種類である。さらに,これらのechogenicityの種々の程度の混合によりmixed patternと呼ばれる超音波象を呈する場合もある。
前立腺癌のechogenicity,すなわち前立腺癌が経直腸的超音波上どのように描出されるかについては,その臨床応用以来,数多くの議論を呼んできた。現在では,前立腺癌のechogenicityには多様性があり,hypoechoicに描出されるものばかりではなく,isoechoicなものが多いとのコンセンサスが得られている。
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