文献詳細
増刊号特集 泌尿器科外来診療—私はこうしている
Ⅵ.診断・治療のための必須知識
尿失禁の治療とケア—薬物療法,手術の適応
著者: 加藤久美子1 近藤厚生2
所属機関: 1名古屋第一赤十字病院泌尿器科 2小牧市民病院泌尿器科
ページ範囲:P.263 - P.267
文献概要
尿失禁の治療はQOL(生活の質)の医学であり,治療法の選択に当たって最も優先することは,患者がどれほど生活に支障を感じ,どれくらいの対価を払っても治したいと思うかである。しかし,患者の適切な選択を可能にするためには,どのタイプの尿失禁で客観的な重症度はどうか,どの治療でどの程度の成功率と合併症が予測されるかを医療者が把握し,患者と十分な意見のすり合わせをすることが前提となる。
本稿では,臨床の場で頻度の高い女性腹圧性尿失禁,切迫性尿失禁の2者に絞り,治療法の適応について筆者らのスタンスを述べたい。
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